秋色が日に日に濃くなっていきますね。新潟の短い秋を満喫しましょう。
「深く、濃く、美しく。新潟を伝える保存版観光誌」『新潟発R』編集部の高橋です。
『新潟発R』では昨年からニイガタドライブにレポーターとして参加していますが、私自身は今回初。今回どこへドライブしたかというと……。
長年取材活動をしてきたなかで、足を踏み入れていなかった土地、奥胎内へ行ってきました。弊誌の担当は「酒と食」ということで、ドライバースタッフとともに、10月上旬の奥胎内へ、いざ。

最寄りICは日本海東北道・中条ICですが、行きは、聖籠・新発田ICで下り、国道290号を通り、新発田市の田園や山林を抜けて向かいました。
目指すは「奥胎内ヒュッテ」http://okutainai.com/
目的地が近づいてくると山が深くなり、道は狭くなり、なかなかのスリルあふれるドライブに。周囲には、そんなスリルを味わっても見たい美しい絶景が広がっています。



脇を見れば山肌から清水が滴り、道路下の谷には清々しい川の流れがあり、何本もの橋を渡り、トンネルをくぐり、カーブが連続する森林道をドライブ。発電所やダムも点在。途中の絶景ポイントでは車を止めて、記念撮影を楽しみましょう。

こちらは昭和50年に竣工した胎内川ダム。
野生のサルたちにも出会えます。アスファルトの温もりを求めて
山から下りてくるとか。

自然をとことん体感できる森林ドライブを満喫し、目的地に到着!

「奥胎内ヒュッテ」は飯豊山登山のベースキャンプ的なホテルであり、2013年にヒュッテとしてリニューアルしました。現在の胎内市が黒川村だった頃に造られた、ヨーロッパの高原リゾートを思わせる建物に合わせ、レストランや宿泊施設を整備。登山者だけでなく、観光客も日帰りや宿泊で楽しめる施設に生まれ変わりました。
建物の中央にはシンボルである幻の野鳥「アカショウビン」が描かれています。


磐梯朝日国立公園に位置し、ここから先は自家用車は通れません。奥には今年完成した奥胎内ダムがあり、来年竣工予定です。
副支配人の樋口透さんに、ヒュッテでの楽しみ方を教えていただきました。

「11月中旬には冬季閉鎖されてしまうこの地は、夏と秋だけしか楽しめない、貴重な秘境です。紅葉の見頃は10月中旬から11月初旬。バードウォッチングや釣りなど様々に楽しめますが、日帰りの方に最もおすすめなのがトレッキングです」
トレッキングは平坦なブナ林を約20分歩く「散策コース」と、ブナ林の中を沢を渡り、急斜面を歩き、トチの木の巨木を訪ねる約30分の「トチノキ巨木コース」があります。
「トチの幹周りは約7mで、中が空洞なので入ることができます。中から見上げると空が見える不思議な空間で、奥胎内のパワースポットにもなっています。最近はインスタ映えすることでも人気です」と微笑む樋口さん。その言葉を体感すべく、トレッキングに出発!

ホテルから山道を数分上ったところに、散策コースの入り口があります。ここからブナ林を歩きます。


美しいブナ林の、ありのままの自然を活かした道は、歩いているだけで癒されます。要所に案内板が掛けられ、ブナ林、幻の野鳥「アカショウビン」、群生する雪椿など、奥胎内の自然を知ることができます。アカショウビンに出会える場所は全国的にも珍しく、バードウォッチャーも多く訪れるとか。
木の根やぬかるみもあるので、歩きやすい運動靴か、ベストは滑り止めのある長靴。散策コースといえども油断は禁物です。



散策コースからいったん県道に出て、道を挟んで向かい側のトチノキ巨木コースへ。
階段を降りてから、こちらは沢を渡ったり、急斜面を上り下りするワイルドなコースです。より慎重に、注意して歩きましょう。

途中、木の下をくぐる道も。赤いリボンを目印に進みましょう。スリリングなトレッキングを経て、巨木にたどり着きました!

巨木の中は大人2人が入れるくらいの空洞になっています。中に入り、見上げると……。


空が! パワースポットと呼ぶにふさわしい神秘的な空間です。ぜひ、装備をととのえて、トライしてみてください。
後編に続く♪
https://www.niigatadrive.com/?p=5499&preview=true