北陸自動車道と関越自動車道、それぞれを利用して長岡市にある日本の美しい冬景色観賞のコース。
往きと帰りを違うルートで走り、道筋に点在する「見る」「食べる」「拝む」「温(ぬく)まる」
「たしなむ」「買う」のバラエティに富んだスポットに立ち寄る。
それにしても、うぅ、寒い!
++++++++++++++++++++++++++++++
<山古志の棚田はどこだ?>
長岡南越路スマートインターを降り、県道23、R17経由でR291に。
ここから徐々に標高が高くなっていくのだろう、アクセルに力が入っていく。
10分足らずで山古志支所前。道路には雪の壁あり。すっかり雪景色だ。

支所敷地内に山古志の大きな案内板。現在地を確認する。
この小千谷から山古志にかけての一帯は、山古志が発祥の地と言われる錦鯉の里であり、
「牛の角突き」で知られる闘牛の里。
そして、何より圧巻なのは「日本の原風景」と呼ぶにふさわしい景色を、四季を通じて観賞できるというビュースポットである。
支所でもらった山古志のガイドマップhttp://yamakoshi.org/
には、棚田のビュースポットを示す場所が7カ所も点在。棚田の見どころを調べるも、雪にすっぽり覆われてどこがどこやら……。

県道23から垣間見える棚田・柵池の風景? 山古志の棚田は、養鯉地ということもあり柵池と田んぼが共存している風景が特徴。
<多菜田に飛び込む>
絶景ポイントを探しているうちお腹も空いてきた。目の前に食事処ののぼり。
もちろん躊躇することなく店内へ。
地元のおかあさんたちが茶飲み仲間と始めた、<山のごっつお>を提供する農家レストランである。

ここは棚田じゃない「多菜田(たなだ)」https://yamakoshimakino.wixsite.com/tanada
Tel.0258-41-1144、11時〜14時、月・木曜日(祝日は営業)定休
甚大な被害を受けた中越大震災直後からの全国の支援に、恩返しの思いを込めて元気な姿を
伝えたいというのが開店のきっかけ。
雪深い山古志ならではの山の美味なるものを知ってほしいという願いもあり、提供するどのメニューにも
地場産の食材と、おかあさんたちの知恵が生かされている手作りのものばかり。
食すれば納得の味わいである。

多菜田定食・煮物コース1,200円。煮物とキノコ汁、小鉢が4品。

車麩、身欠きにしん、人参、こんにゃく、しいたけ、そしてたっぷりのゼンマイがうれしい。

小鉢の中身はかぐら南蛮味噌。ご飯が山ほど食べられる~。
煮物のこんにゃくは手作りのもので味がしっかり染みている。もちろん車麩も。
外食でこんなにぜんまいが食べられるなんてシアワセ。かぐら南蛮味噌のおいしいこと!
う~ん、ご飯がはたして足りるのか?
おかずとの配分を気にしながら一つまみずつご飯を食べていると、「おかわりありますよ~」と救いの声。
女性でも5杯おかわりした人がいるそうだ。負けられない。

開店から10年。代替わりはしたものの立ち上げた当初からの五十嵐なつ子さん(左から2人目)が
代表を務めながら、変わらずに「元気」を発信し続けている。
春になれば山菜づくし、秋になればキノコが出る。冬はそれまでに保存したものが山ほどある。
「食材に困ることはないの。だから雪の降る冬でも店は開けられる」。
旅人にとって、いつも地元の人たちが食べているものがごちそうだ。滋味深い味わいに心から
「ごちそうさま」と言いたい。
<どんどん進んで蓬平>
県道23をさらに進んで行くと、今度は下り。それにしても冬のこの時期には珍しい青空。
お腹もいっぱい、気分は最高だ。トンネルの手前に「蓬平温泉」の右折案内板。

標識を超えてから右折して蓬平温泉方面へ。

まずは高龍神社の大きな鳥居をくぐる。
この先が長岡の奥座敷として人気の高い蓬平温泉。さらにその奥にあるのが、
商売繁盛の神様として全国から参拝者が訪れる高龍神社だ。

赤い橋を渡って参道へ。
駐車場はトンネルの先にあるが、手前のお土産店「えびすや」で駐車し、
神社参拝のための「お供え3点セット」(500円)を購入。ちゃんとセットになっているのが便利。

お神酒、お明かしのローソクが2本、蛇の好物の生卵が2個のセット。
<高龍さまにお目見え>
さぁ、ここから名物の118の階段を、と張り切っては見たが、目の前で見て即回避。
あまりの急勾配に上るも下るも、これイカンと判断。神社参拝にエレベーターを使うといった珍妙さに、
ご利益は果たしてあるのだろうかと、少々不安でもあり……。

見よ、この急勾配。1段1段上がってゆくところに価値があるのだろうが……。

我が身を振り返れば、やはりここはエレベーターに限る。

上ったエレベーターからも参道は続く。

またもや階段。本堂はこの先にある。しっかり上らねば。

階段途中にある手水の「龍水」は奥の院の湧き水。寒さで柄杓まで凍っている。

やっと本堂にたどり着きました!

中に入る前にお明かしを。

中央にお神酒と生卵を供える。

天井からにぎやかに提灯が下がる。
お供えのお明かしをあげて堂内にお邪魔する。お神酒と生卵をお供えし、
今後の仕事にご利益があることを拝む。
住所と名前、忘れずに神様に伝えよう。

おみくじも龍神さまに。

「高龍神社のおこり」が記されている。
