酒造りの里・上越 酒ロードをドライブ ~前編~

『新潟発R』編集部 高橋真理子
『新潟発R』編集部 高橋真理子

「ニイガタドライブ」の「酒&食」ジャンル担当、~深く、濃く、美しく 新潟を伝える保存版観光誌~『新潟発R』編集部の高橋です。
本日は、新潟の酒文化の王道を体感できるルートをドライブしました。酒ドライブということでドライバーを伴って、いざ出発!

 

北陸自動車道・柿崎ICから、目指すは「道の駅 よしかわ杜氏の郷」

http://www.yoshikawa-touji.co.jp/michino_eki.html

管理・営業企画の田中佑樹さんが案内してくださいました。田中さんが手にしているお酒は、最強の晩酌酒「よしかわ杜氏 大辛口」。
「私が知る限りでは、道の駅になっている酒蔵は、島根県の奥出雲酒造とうちの2カ所です」と田中さん。全国的にも珍しいのですね。酒蔵見学は予約不要。全工程をガラス越しに見ることができます。

米を蒸かす作業から瓶詰めまで順に見学。3月初めで今季の仕込みは終了したので、パネルの説明を読みながら作業現場を見学しました。蒸かした米は、甑(こしき)を回転させて取り出す、珍しい方式です。

杜氏の小池善一郎さん。麹の種付け作業の様子です。

この日は「ヤブタ」という圧搾機に残った酒粕をはがす作業をしていました。

 

ここ吉川区は江戸時代からの酒造りの歴史をもつ地域で、越後杜氏の三大出身地の一つ。「頸城(くびき)杜氏」を多数輩出してきた町です。
「よしかわ杜氏の郷」はその名の通り、杜氏の郷であった地に1999(平成11)年に創業し翌年開業した、県内で最も新しい酒蔵。道の駅として創業したので、このように全工程がガラス越しに、気軽に見学できる造りになっています。

 

見学のあとは1階のショップで試飲&お買い物!

試飲は無料。その時期におすすめの銘柄が数種類用意されています。同じ銘柄の、種類違いを飲み比べてみるのも楽しいですね。

この季節のイチオシのお酒がこちら。右が「天恵楽 純米酒 しぼりたて生原酒」。搾ったばかりのフレッシュな生原酒です。左は終わりゆく平成時代に感謝を込めて3月2日から発売している限定300本の「ありがたし 特別純米酒 しぼりたて生原酒」。

「原料米は地元産の酒米、五百万石100%です。うちの酒蔵では、必要最小限の水や肥料で米の力を引き出す永田農法で栽培した酒米を使っています」
お酒の他に、地元の特産品やジェラートも販売していますが、この日はまだジェラートは冬季休業中。もうすぐ再開とのこと。地元酪農家の朝搾りミルクと麹を使った、甘さ控えめのジェラートで、酒粕、梅酒と梅酒の実、季節限定商品など、酒蔵ならではの味が楽しめます。

 

酒蔵の隣の「農産物直売所 四季菜の郷」(TEL.025-512-7100)では、地元の農家さんたちが栽培する新鮮でおいしい野菜や加工品などをお手頃価格で販売しています。

これからの季節は山菜や三月菜、五月菜などが旬を迎えます。この日もすでにフキノトウが! 1袋120円という価格にさっそく購入。フキノトウの天ぷらと日本酒、最高の晩酌になりそうです。

季節の花もおすすめ。手作りのおこわや、地元吉川区のお母さん手作りの「押し寿し」も販売しています。「押し寿し」は本日のランチに。お米がおいしいから加工品も抜群においしい!
道の駅には、他に立ち食い手打ちそば「自然処・田舎」、押し寿しとちまきの「佐々木食品 ともだち」、道路を挟んだ向かいには日帰り温泉「長峰温泉ゆったりの郷」もあります。

http://www.kisnet.or.jp/~yuttari/

 

次は、酒博士で知られる坂口謹一郎先生の記念館へ。

坂口記念館

https://www.city.joetsu.niigata.jp/soshiki/kubiki-ku/kubiki-sakaguchi.html

館長の笠原昇治さんが案内してくださいました。

醸造学、麹菌の研究により「酒の博士」として世界的にも有名な坂口謹一郎博士は頸城区(旧頸城村)の庄屋に生まれました。
「酒杜り(さかもり)館」では、坂口博士の功績や遺品を展示するとともに、酒造りの道具や工程、頸城杜氏のなりたち、酒造り唄にも触れることができます。
笠原さんも酒造り唄保存会のメンバーで、今月の10日に新潟市で開催された「にいがた酒の陣2019」のステージで披露してきたそうです。

酒造りの工程を紹介するジオラマも展示しています。

2階のビデオシアターでは約20分の映像で坂口博士の人となりや功績を紹介するとともに、「酒造り唄」も上映。

雪椿をこよなく愛し、将来、米余りの時代が来ると予測した博士は、この地の産業として雪椿の植栽を推奨。現在庭園には約200本100種類の雪椿が植えられています。
「雪椿が見頃となる4月2日から21日には『坂口謹一郎博士と酒とつばきの祭典』が開催され、週末にはさまざまなイベントを予定しています。つばき御膳(要予約)や、特産品・雪椿の挿し木販売もありますので、ぜひいらしてください」

 

敷地内には坂口家の旧家の雰囲気を再現した「楽縫庵(らくほうあん)」があります。

さまざまな種類の雪椿に囲まれて立つ楽縫庵。

坂口博士が文化人や蔵人と交流した別邸「留春亭(るしゅんてい)」も見学できます。

雪椿園の中に立つ博士直筆の石碑。歌人としての顔も持っていました。

 

 

楽縫庵には囲炉裏の間があり、抹茶とおやき(有料)、伝統食や地場野菜などを使ったお母さんたちの料理「くびきのごっつお膳」(3,000円コース、4,000円コース。要予約)が味わえます。1部屋1時間140円で部屋貸しもしているので、ざまざまなイベトにも活用されています。

頸城杜氏の流れを継ぐ酒蔵の地酒や、幻の泡盛「御酒(うさき)」も試飲できます(有料)。
「御酒」は、坂口博士が戦前、沖縄の酒造所を回り採取、東大研究所に保存されていた黒麹菌を使い、沖縄の瑞泉酒造が復活させた泡盛です。

売店ではオリジナル酒器や地酒、泡盛「御酒」も販売。「御酒」はこちらと東大でしか販売していないレアものです。

 

後編に続く。

https://www.niigatadrive.com/?p=6659&preview=true

 

 

 

『新潟発R』編集部 高橋真理子
『新潟発R』編集部 高橋真理子
群馬県 出身

新潟在住歴20数年。

新潟の自然、食、酒、人を取材しながら、いまだに日々感激している新潟大ファン。

『新潟発R』11号「郷土料理は心のごちそう」では、風土と人がつなぐ新潟の大切な味を紹介しています。

体験コース

DRIVING COURSE

  • 1日目
【E8】北陸自動車道 柿崎IC 

車で約20分

よしかわ杜氏の郷

車で約18分

坂口記念館

車で約5分

くびき野レールパーク

車で約12分

地酒の店かじや

車で約12分

岩の原葡萄園

車で約25分

【E18】上信越自動車道 上越高田IC