最近、酒蔵主催のイベントが増え、日本酒好きにはうれしい限り。
ドライバーは、もちろん試飲はできませんが、酒蔵がある土地へ行き、酒造りや酒蔵の思い、自然や歴史を体感し、お土産に地酒やおつまみを買って帰る。
帰宅後の晩酌を楽しみに巡るドライブもいいものです。

今回は予約なしで酒蔵見学(20分コース)ができる長岡市の朝日酒造へ。
www.asahi-shuzo.co.jp

通年で見学できる20分見学コースを、広報課長の小嶋基成さんに案内いただきました。
ステンドグラスがシンボルのエントランスホールを通り、見学通路へ。
このホールでは、毎月第3土曜に「SanDoコンサート」を開催。上質な演奏を聴くことができます(前売り1,200円、当日1,000円)。

見学前に、「久保田」や「洗心」の原料となる、精米した酒米を見ながら酒造りについての説明を聞きます。
その後、見学通路を歩きながらガラス越しに瓶詰め工程を見学。
「瓶詰めが稼動していないときはデジタルサイネージの映像をご覧いただきます」

7月27日には、今年で5回目となる夏の恒例イベント「貯蔵原酒100本のきき酒会」が開催されます。(応募終了)
春から秋に仕込んだお酒の貯蔵タンクをあけて、1本ずつ熟成具合を確認する酒蔵の伝統行事「初呑切り」と同じ酒を利き酒できる貴重な機会。
ドライバーは向かいの「酒楽の里 あさひ山」でお買い物や食事、酒粕スイーツなどを楽しみましょう。
近くのもみじ園や宝徳稲荷神社を巡るのもいいですね。

「もっと日本酒のことを知りたい!」という方は、「あさひ日本酒塾」への参加がおすすめ。10月から3月まで、基礎知識から麹作りなどの酒造り、きき酒などを体験する4回コース。
9月2日まで塾生を募集中です。定員を超えた場合は抽選となります。

続いて、酒蔵に隣接する、創立者の平澤與之助が建てた昭和初期の住宅「松籟閣(しょうらいかく)」を見学。
写真右側の洋風建築は応接棟。
伝統的な日本家屋に洋風を取り入れた昭和初期流行のデザインを、随所に鑑賞できます。
2018年には国の重要文化財に指定された貴重な文化財です。

洋風寝室にあるアールデコ調のステンドグラスの丸窓。
表玄関から茶の間、洋風食堂、書斎、応接室、廊下に至るまで、和洋の建築美と、著名画家の作品を堪能できます。
ケヤキの一枚板を使った廊下から眺める庭も素敵。新緑も、秋の紅葉も見事です。
松籟閣では寄席や作品展なども開催されています。
朝日酒造の酒蔵見学、松籟閣見学やイベント詳細はHPでチェックしましょう。
見学のあとは酒蔵向かいにある「あさひ山 蛍庵」でランチ。
www.asahi-shouzi.co.jp/shop/hotaruan
地元の契約農家が有機栽培しているそば粉を使ったそばや郷土料理が楽しめます。
もちろん朝日酒造の地酒各種も楽しめます。

「天婦羅せいろそば」1,390円。
つなぎに海藻の布海苔を使い、そば殻も少量混ぜ込んでいるので、滑らかなのど越しとそばの香りが楽しめます。


4月から9月まで発売の「久保田 翠寿(すいじゅ)」(720ml 3,035円)は上品な香りとフルーティーな味わいの大吟醸生酒。女性に人気とのこと。
「勝保(かつほ)・初呑み切り」(同2,074円)はホタルが舞う自然豊かな勝保河内の棚田で栽培した酒米「五百万石」100%使用の純米吟醸酒。7月1日から発売が始まったばかりです。
おつまみも充実。
「長岡野菜のかぐら南蛮を使った『かぐら南蛮味噌』や麹漬、クリームチーズの粕漬や味噌漬、燻製がおすすめです。「 『一口笹だんご』『酒粕あいすくり~む』などのスイーツもぜひ」と平田さん。季節限定アイテムもあって、ついつい買いすぎてしまいそうです。
里山に抱かれた酒蔵風景を目に刻み、夜の第2章を楽しみに帰路につきましょう。