妄想旅人、南雲です。妄想?というと不思議に思うかもしれません。旅は誰とどんな想いで行くか?によって旅先や行程、選ぶ店、過ごし方がずいぶんと変わってきます。ニイガタドライブでは、毎月テーマを決め、「こんな人がこんな人と一緒に、こういった想いでドライブしている」というイメージでドライブをしていく妄想シリーズを展開しております。
それでは、妄想ドライブ旅、スタートです。今回の旅人はこちら。
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旅人:長岡在住 小学生の男女とパパ・ママの4人家族。釣りが趣味のパパはたまに魚野川に釣りをしに出掛けているが、ママがちょっぴり怖いので、いつもママに怒られないように気を遣っている。夏休みなので子どもたちをどこかに連れていってほしいとアウトドアがあまり得意ではないママにお願いされる。
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ママ「せっかく夏休みなんだから、たまには自分ばっかり釣りに行かないで子どもたちも連れて行ってあげてよ。ほら、去年も湯沢釣りパークみたいなところ行ってきたとかいってたじゃん。」
パパ「あ~、湯沢フィッシングパークね。釣りの他にもすぐ隣に川遊びできる鱒どまりもあって子どもたち、喜んでいたんだよな。ママはまた、行かないの?」
ママ「暑いし、日に焼けるし、バーベキューの準備とかするのメンドクサイし。」
パパ「あ、そういえば、今年オープンしたいい感じのところがあって行ってみたかったんだ。湯沢なら高速で1時間だから今度の休みに、行ってみない?」
ママ「え~。でも準備めんどくさいよ。」
パパ「大丈夫、大丈夫。ママは何もしなくてOK。」
お出かけ当日。
塩沢石打ICを過ぎるとすぐに高い山に囲まれ、空の面積が少なくなったような気がした。変わりに一面の緑に覆われ大自然の中に包まれているようだった。右手にガーラスキー場駅が見え、街が見えるとすぐにICの出口が現れた。
長男「お~、パパ。去年釣りしに来たよね。今年もそこいくの?」
パパ「今年はちょっと違うところに行ってみよう。湯沢IC降りてすぐなんだ。」
湯沢ICを降りて5分で、その場所に到着した。

YUZAWA RIVER PARK。

河川敷にいくつかのおしゃれなタープが張られ、テーブルセットが準備されている。スノーピークのやつだ、やっぱりカッコイイな。
長男「わ、トランポリンや鉄棒がある。これで遊んでいいのかな。川で泳いでいい?」
既に水着を着ていた長男はTシャツだけ脱いで川まで駆け寄る。
長女「私は、ハンモックで持ってきた漫画読もうっと。」
ママに似てインドア派の娘もお気に入りの場所を見つけたらしい。
ママ「川辺だから、意外と涼しいわね。屋根があるから日にも焼けないし。お弁当とかべーべキューの準備してこなかったけど、大丈夫?というか、お隣のグループ、すごいパーティしてるわね。なんだかいい匂いもするし、お腹減っちゃった。」

(お隣グループの料理)
ママ「あっちのテントで何か売ってるみたいだから、ちょっと見てくるわね。」

みんなが好きなことをしている間に、僕が張り切って準備をする。と言っても、既にタープも張られてテーブルセットもしてあるから、2日前に予約しておいたBBQ手ぶらプランのバーベキューセットを受け取ったり、焼く準備をしたりするだけだけど。
僕たちのテーブルも、それらしくなってきた。ドライブだからお酒は飲めないけれどバーベキューセットにはワンドリンクもついている。飲み物の持ち込みも可能だから、アルコールフリーのビールも買ってきた。 みんな早く戻ってこないかな。

ママ「ズッキーニ買っちゃった。これ、バーベキューで1本焼いたら美味しいって友達言ってたの。ちょっとやってみようかなって。キュウリもイボイボしていて美味しそうよ。」
一番先にママが帰ってきた。

ママ「え~。なんで暑いのにポトフあるの? え、これパパが頼んだの???」
フッフッフ。ママはアウトドアが嫌いだから川遊びを知らないんだ。と、ここはいったんママに怒られつつ、後で見ておれと心の中でほくそ笑む。
長男「パパ~、魚いたよ。早すぎて捕まえられなかった。すっごく楽しかったけど・・・寒いっ」
唇を紫にした長男が手を組んでブルブルしながら帰ってきた。さぶいぼ(鳥肌)が両腕にびっしり出ている。雪国湯沢の川の水は冷たく、夏場でもしばらく川遊びをしている身体が冷えるのだ。
パパ「温かい、ポトフがあるよ。身体を温めよう。そしたら、お肉、焼くぞ~。」
長男「いいね!パパ、気が利くじゃん。」
どうだ!いつも怒ってばかりいるママも、僕をちょっとは褒めてくれるだろう。どや顔でママのいた方を見たら、ハンモックで読書、いやお昼寝していた長女を呼びにいっていていなかった。お~い、ママ~、僕がかっこいい所見ていてくれよ~。

もくもく煙といい匂いが僕らを包む。
ママ「お肉と野菜だけじゃなく、魚介やウインナーもあってなんだか豪華ね」。
パパ「後ろのレストランで用意してくれているからね。足りなかったらピザとか追加で頼めるよ。」
長女「眠かったから、お昼いらないって思ったけど、すごくおいしい。」
長男「肉・肉・肉・ウインナー・肉・肉・肉!」
長女「お兄ちゃん、野菜も食べないとダメだよ~。」
ママ「準備も後片付けもいらないバーベキューっていいわね。」
みんな、お腹いっぱい。ご馳走様でした~♪

長男「さっき、あっちに石とか木に絵を描くやつとか、スリッパ作るやつあったよ。」
ママ「ストーンアートとか、スリッパじゃなくて昔の履物“わらじ”ね。やってみる?」
長女「やるやる~。」
子どもたちが体験をしている間、ママを誘って川辺に行った。足だけ川につけたママは「うわっ。冷たいね~」と言いながらちょっぴりはしゃいでいた。
どうする?このあとどこか行ってみる?
ママ「汗かいたし、ちょっとバーベキューで燻されたから温泉でも入ってさっぱりしてから帰ろうか。」
パパ「いいね、この辺には日帰り温泉いっぱいあるんだ。じゃあ、石打まで下道でいって、ユング(石打ユングパルナス)寄って、塩沢石打ICから高速乗って帰ろうか。」
宿泊施設だが日帰り温泉も併設している石打ユングパルナスには、温泉大浴場のほか薬湯、露天風呂や塩サウナもあってママも大満足の様子。
よしよし、これでほめてもらえるだろうと思ったら、
ママ「でも、最後、極上ボディケアのエステも受けたかったけどね。時間がないからまた今度友達と来てみるわ」だって・・・。
塩沢石打ICから高速ですいすい。子どもたちは後ろの席でぐっすりと。楽しく遊び疲れた子どもの寝顔を見るのは至福のひと時だ。
ママ「アウトドア、あんまり好きじゃなかったけど、最近ずいぶん変わってきたんだね。道具も料理もおしゃれだったし、あんな感じだったらまた来てもいいかも。」
お~。好感触。アウトドア嫌いなママもこういうところならOKなんだ。うん、また誘ってみよう。新潟県内にはスノーピークのキャンプ場をはじめ面白い施設がたくさんあるから子どもたちにももっとアウトドアの魅力を話したいし。 やっぱりニイガタドライブはやめられない。今度は、佐渡とか粟島とか、島まで行ってもいいかもね。