佐渡で過ごすちょっぴり遅い夏休み。懐かしい時代へタイムスリップ。

南雲純子
南雲純子

妄想旅人、南雲です。妄想?というと不思議に思うかもしれません。旅は誰とどんな想いで行くか?によって旅先や行程、選ぶ店、過ごし方がずいぶんと変わってきます。ニイガタドライブでは、毎月テーマを決め、「こんな人がこんな人と一緒に、こういった想いでドライブしている」というイメージでドライブをしていく妄想シリーズを展開しております。

物語は妄想でありフィクションすので、モデルの人物そのものの話では
ありません。ご了承くださいませ。

それでは、妄想ドライブ旅、スタートです。今回の旅人はこちら。
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旅人:柏崎在住、大学1年生A香。 最近免許を取ったので気軽にドライブに行けるようになった。夏休みに友人B未と一緒に車で佐渡へ。柏崎ICから直江津港のある上越ICまでは約30分で楽々。
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A香「ねえねえ、免許取ったしさ、どこか行こうよ。8月めちゃめちゃバイト入れたから『自分にご褒美』ってやつ。」
B未「自分にご褒美ってお母さんとか良く言ってるよね。」
A香「そうでしょ、ちょっと使ってみた(笑)。」
B未「え~。どこ行く?東京とか?」
A香「いや、さすがに東京はまだ無理。ねえねえ、佐渡って修学旅行の後行った?最近、雑誌とかインスタで凄くいきたい場所見つけちゃったのよ、行ってみない?」
B未「うわ~、13年ぶり、あ、違うか。8年ぶり。行ってみたい。」

・・・当日・・・
柏崎から約30分で上越IC。直江津港までは約20分。あっという間に港に到着。高速カーフェリーの乗車手続きを行い船内へ。約100分の船旅の後、11時50分に佐渡到着。

A香「お~。ついた、佐渡!まずは・・・」
B未「たらい舟~。だって修学旅行の時、台風が来ちゃってたらい舟できなかったんだよね。」
A香「Instagramで見つけた、そうそう、矢島・経島ってところがキレイみたい。行ってみよう。」

 

・・・矢島・経島へ・・・

B未「道、細いけど運転大丈夫?これであってるはずだけど。」
A香「は、話しかけないで!今ちょっと真剣に運転中。」
B未「あ、ごめん。 うわっ、見えた~。すご~い。すごくキレイ。」
A香「見たかった赤い橋。うわ~、いいね。めちゃめちゃいい。」

受付で体験料を払いたらい舟へ。たらい舟船頭さんのコスチュームを着たお母さま(船頭さん)たちが待機している。

女船頭さん「ここは、矢島・経島といってふたつの島が結ばれたところ。矢島は、平家物語のなかで源頼政が鵺退治に使われたもので、鵺は猿の顔、狸の胴体、虎の手足を持ち、尾は蛇と伝わる夜鳴く鳥で、これを退治した際に放たれた矢がこの地で採れたものなのです。それから経島というのは佐渡に配流されていた日蓮上人の放免状を持ってきた高弟の日朗が漂着し、この場で読経しながら一夜を明かしたことが名前の由来と伝えられています。このたらい舟は現在観光で使っていますがもともとはアワビやサザエ、わかめなどをとるために使用されていました。」

B未「なるほど、なるほど。で、赤い橋の上とか歩けるんですか?」
女船頭さん「遊歩道になっているので、ぐるり一周できますよ。」
A香「すご~い!あとで行ってみよう!」

自撮りしたり、動画をとったり女船頭さんとお話をしている間にあっという間にたらい舟体験が終わり、絶景の遊歩道を歩く二人。

A香「たらい舟、上から見るとあんな感じなんだね。気持ちよかった。それにしても、海、めちゃめちゃキレイだね。海藻とかよく見える。」
B未「こんなに透明度が高いからたらい舟で漁ができるのかな。漁も体験してみたい。」
A香「さっき、船頭さんが話していた島の由来、看板に書いてあるね。おっ、この先に何かある。」
B未「暑いから少し休もう。それにしても良い景色」
A香「なんか、外国に来たみたいだね。フェリーで100分で別世界だ。さあて、次はどこいく? 私行ってみたかった場所、行っていい?」

矢島経島より約2km、4~5分のドライブで佐渡國小木民俗博物館に到着。

・・・佐渡國小木民俗博物館・・・

A香「ねえねえ、ここ修学旅行で来た?」
B未「来てない。なんかどこか海の見えるところでイカを割いて一夜ぼしかなんか作ったのかな、後から送られてきたの覚えてるけど。」
A香「ここさ、北前船?が有名みたいなんだけど、実はインスタでは違う場所が凄く人気なんだよね、映え~な感じで。まずは、船を見に行こう。」

受付は、北前船(千石船 白山丸)が展示してある建物の中にあった。千石船の歴史をビデオや掲示物で眺めながら千石船の中に入ってみる。

B未「お米って、船で寝かせて積んでこうやって運んだんだね。濡れないのかな。この船に何人乗ってどこにいったんだろう。」
A香「こっちに貼ってあるよ。ふむふむ。北海道や下関とかとも物流があったんだね。何人乗ったか…う~ん、それは見つけられない。」
B未「私たちはさ、朝出てあっという間に佐渡についたけれど、昔はすっごく時間もかかったんだろうね。」
A香「すごいよね、すごいとしか言えない。本当にお疲れさま、だ。」

船の見学が終わると、博物館の資料展示室へ。こちらは衣・信仰・教室などいくつかの展示テーマによって部屋が分かれており、ふたりはお目当ての「教室」に向かった。

A香「キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーーーーーン」
B未「は~い、それではこれから算数の授業を始めます。みなさん、準備はいいですか? この分度器のここからここまで、何度あるでしょう。」
A香「コサイン1/2だから~」
B未「いやいや、小学三年生の教室だし。小学生、コサイン使わないでしょ。さあ、もう一回行きますよ~。」

即興劇を動画で何本か撮り終えた後、ちょっと疲れて椅子に腰かけるふたり。
木製の小さな小さな椅子。机に肘をつく。

B未「私たち、木造校舎なんて使ったことないじゃん。お父さんやお母さんが生まれる前のもの、だよね。なのに、なんで懐かしいって思うんだろ。あとさ、独特な匂いがするよね。古い物の匂いというか、でも嗅いだことない匂いというか。」
A香「うん、うちはさお祖母ちゃんの家が古い家なんだけど、やっぱり独特な匂いがあるんだよね。こことはまた違うけれど、でも嫌いじゃない。」
B未「うん。そうだね。嫌いじゃない。それはそうと、ちょっと、お腹空いちゃったね。12時過ぎてるし、ランチできるところ探そうか。」
A香「じゃあさ、もう一か所行きたかった宿根木に行こう。ランチもたしかあったはず。」

 

・・・宿根木(しゅくねぎ)へ・・・

ここ宿根木は、千石船での物流で栄えた町で、船大工が作り上げた独特な建造物が並び、重要伝統的建造物保存地区にも指定されているところ。まるで映画のセットのように美しい町並みですが、今も人々が生活している地域。

受付にて、町並み保存協力金をひとり100円支払い、マップを受け取り中へ。

A香「ここ、ここ。ここも来たかったんだ。古い町並みってなんか好きなんだよね。落ち着くっていうか。」
B未「なんか、いいよね。緑の建物、珍しい。洋館なのかな。旧郵便局だって。大正時代に建てられたみたい。 令和・平成・昭和・大正。4つの時代か~。」
A香「塩!だって。面白い看板。あ、ここで写真撮ろう。めちゃめちゃインスタにもこの写真アップされてるよ。」
B未「昔、吉永小百合さんが来たみたい。ここに写真貼ってある。どうせなら、同じポーズで撮ろうよ。」

A香「いいね、帰ったらおばあちゃんに見せてあげよう。」
B未「さっき、吉永小百合さんの写真貼ってあったこの先に、カフェみたいの見えたよ。」

茶房やました
カレーやピザ、甘味などがある古民家カフェ。船主の納屋をリノベーションして作られたというお店の中には、たらい舟を朱色と黒色に塗ったという斬新なテーブルが置かれている。

B未「人生、良きご縁 雪だるまの如し 椿魚 だって。いいね~。ごろごろごろごろ、雪だるまみたいに良い縁が大きくなっていくといいね。なんか、この文字にも絵にも癒されるね。」

ふたりは、カレーを食べる。食べながらもおしゃべりは止まらない。

A香「さっきさ、矢島経島で『私にも漕がせてください!』って、言わなかったじゃん。やっぱり、漕いでみたくない?」
B未「そうだね。あっという間に時間たっちゃって、自分たちで漕げなかったもんね。」
A香「宿根木の入り口に、もう一軒、たらい舟あったじゃん。行ってみようよ。」

 

・・・宿根木 はんぎり・・・

A香「すみませ~ん。ここで、たらい舟、自分たちで漕がせてもらう事はできますか?」
船頭さん「コースがいくつかあって、自分で漕げるようになるコースもあるよ。」
B未「うわ、じゃあそれをお願いしたいです。」

桶を半分に切ったことから「はんぎり」といわれるこの船は、海底火山から噴き出したごつごつした岩に囲まれた複雑な地形をした小木の海岸でもすいすいと入っていって漁ができるのだとか。日本ジオパークに認定された佐渡のジオの話や小木の話をたくさんしていただく。

船頭さん「それじゃあ、そろそろ体験してみようか。しっかりね、ちゃんと漕ぐんだよ、休まずに、それ!頑張れ頑張れ。右・左・右!ほら、こうすると右に曲がるだろう。」
A香「えっえっ、えっ・・・これ、進んでる?」
船頭さん「進んでいるよ、もうゴールだ。」
A香「はや~い。えっ、もう着いたの?びっくり。漕ぐことに夢中になっていたからゴールが見えなかった。」
B未「ものすごく、楽しかった。ありがとうございました!一緒に記念撮影しませんか?」

パチリッ

B未「たらい舟、おかわりしちゃったね。めちゃめちゃ楽しかった。で、この後どこに行くの?」
A香「いや、もう帰りのフェリーの時間が・・・」
B未「えっ? 嘘でしょ。佐渡っていうからてっきり泊りかと(笑)。日帰りできるの?」
A香「ごめん。明日バイトのシフト入れてたのすっかり忘れてた。」
B未「やだも~。今度は絶対泊りで来るよ。金山のたりも行ってみたいし。」
A香「うん、今度はちゃんと計画的に予定しよう。でも、すっごく楽しかったね。」

こうして、ふたりは修学旅行以来8年ぶりの佐渡を後にするのであった。

南雲純子
南雲純子
新潟県 出身

新潟県生まれ。雑誌・インターネット予約サイトじゃらんにて19年間、旅行・観光の仕事に携わる。『温泉・その土地でとれた旬を食べる・美しいものを見る・人とのふれあい・感動する・ぐっすり眠る・体験する・伝統歴史に触れる・ドライブ・絶景を写真に収める・情報発信』・・・好きなコトを並べてみたら、みんな旅先にあった。

趣味が高じて、温泉入浴指導員・温泉ソムリエ・国内旅行業務取扱管理者・調理師などの資格を取得。

2014年4月~2016年3月まで2年間、佐渡の観光行政に携わったため、実は地元ネタより佐渡に詳しい。佐渡を愛しすぎて今でも月に1回は必ず訪れ、日々ブログ佐渡旅にて情報発信を行う。

地域活性と観光に関わる会社を2016年10月に立ち上げる。今でもひと月の1/3はどこかを旅している。ニイガタドライブの取材を機に、これらは地元中越エリアにももっと出没しようと心に誓う。

【管理HP・情報発信ブログ】
■越後湯沢Active&Relax http://yuzawa.koiwazurai.com/
■湯沢日和  http://blog.goo.ne.jp/from-yuzawa
■佐渡旅 http://sado-tabi.blog.jp/

体験コース

DRIVING COURSE

  • 1日目
【E8】北陸自動車道 柏崎IC

車で約29分

【E8】北陸自動車道 上越IC

車で約6分

佐渡汽船 直江津港

高速カーフェリーで約1時間40分

佐渡汽船 佐渡小木港

車で約5分

矢島体験交流館

車で約3分

佐渡国小木民俗博物館・千石船展示館

車で約0分

宿根木

車で約0分

茶房やました

車で約0分

宿根木体験学習館