城下町村上・三面川の鮭&酒めぐり

『新潟発R』編集部 高橋真理子
『新潟発R』編集部 高橋真理子

山形県境の村上市を流れる三面川(みおもてがわ)では、鮭漁のシーズン真っ只中。

今回は県北の城下町・村上で、鮭と酒をめぐりました。

 

最初に向かったのは、三面川鮭産漁業組合「第3ふ化場」。

村上市街地から下渡橋を渡り左折します。

 

今年(令和元年)は10月21日から11月30日まで行われる居繰網(いぐりあみ)漁は、三面川の第3ふ化場前から出漁します。

平日は午前9時から10時半頃まで、日曜と祝日は午後(1時から2時半頃)も実施。

見学は自由です。(悪天候の場合は中止)

https://www.city.murakami.lg.jp/site/kanko/murakami-sakeryo.html

この日も瀬波温泉に宿泊した方など、観光客が続々と見学にやってきました。

 

居繰網漁は江戸時代から伝わる伝統漁法で、

現在では三面川でしか行われていない貴重な漁法。

村上の秋から初冬の風物詩です。

川舟3艘がチームになって行います。

1艘が鮭を追い込み、2艘が網を繰り、八の字で川を下りながら鮭を捕獲。

この日揚がったオスの鮭。口がとがっているのがオスの特徴です。

漁協理事の佐藤悦男さんが、鮭の生態や三面川の鮭漁の歴史などをわかりやすく解説してくれました。

 

鮭販売所内では鮭の一本もの(オス1kg400円、メス800円)から「鮭の酒びたし」などの加工品まで、鮮度抜群のものを直売価格で販売。

「醤油はらこ」と「鮭の酒びたし」のお歳暮セットは、ふるさと納税の返礼品にもなっていて、通販も可能。

 

 

鮭漁を堪能したら、三面川の鮭のコトを楽しく学べるイヨボヤ会館へ。

https://www.iyoboya.jp

村上の方言で鮭を「イヨボヤ」と呼ぶことからこの名が付きました。

江戸時代に世界で初めて鮭の自然ふ化増殖に成功した村上藩。

ここでは鮭文化を築いた村上藩士・青砥武平治の紹介をはじめ村上の鮭に関する歴史や、

三面川の分流「種川」の様子をガラス越しに観察したり、

この時期には鮭の卵がふ化する様子も見ることができます。

三面川鮭観察自然館では、ガラス越しにこんな風景も。タイミング次第では鮭の産卵シーンに出会えるかも!?

受精後約20日目。黒っぽい眼ができ始めます。

 

毎年鮭漁のシーズンには「越後村上三ノ丸流鮭塩引き道場」が開催され、

鮭の塩引き体験ができます(要予約)。

鮭が揚がる量などにより変更もあるので、事前に問い合わせましょう。

 

人工河川を泳ぐ鮭の様子を観察できる生態観察室もあります。地下へ向かう通路も神秘的で、癒される空間です。

 

ランチはやっぱり、この季節にしか味わえない鮭尽くし料理!

ということで向かったのは、

予約をすれば昼でも鮭のコース料理が楽しめる、老舗割烹「善蔵」。

https://kzennzou.wixsite.com/zenzo

 

毎年11月に開催される「〆張鶴しぼりたて落語会」の会場にもなっています。

「つきぢ田村」で修業を積んだ齋藤晃央さんが、父とともに腕を振るいます。

鮭ミニ会席3,000円(税別)~は10月中旬から12月中旬まで。

 

100種類を超えると言われている村上の鮭料理。

ミニ会席では焼漬けや味噌漬、はらこ醤油漬、鮭のあらい(刺し身)、頭を使った「氷頭なます」や「すっぽん煮」、1200年くらい前から精力剤としても食べられていたという背わたを3~10年塩漬けした「めふん」などの珍味も並びます。

お吸い物は「卵皮煮(こかわに)」。鮭の身や皮、はらこをすりつぶし、卵と山芋と味噌を入れたつみれが入っています。

 

こだわり抜いた伝統の鮭料理の数々を味わえるのは、

晩秋から初冬の村上旅の醍醐味。

鮭料理フルコースは6,000円~。

村上にある2つの酒蔵の地酒「〆張鶴」「大洋盛」とともに味わってみたいですね~。「〆張鶴」はほぼ全種類そろっています。

完全予約制、完全個室で楽しめます。

珍しい瓶詰めの「ごま豆風」はオリジナル商品。お土産に!

 

 

「鮭」を堪能したら、お次は「酒」。

 

村上で愛される地酒「大洋盛」の蔵元・大洋酒造の常設展示場「和水蔵(なごみぐら)」へ。

予約なしで見学できます(団体、旧仕込み蔵見学は要予約)。

http://www.taiyo-sake.co.jp

ここではほぼ全種類の試飲が楽しめます。ドライバーを伴って訪ねたい!

目の前でラベルを貼って瓶詰めする「蔵出し原酒」は、ここでしか買えないレアなお酒。

総務部の木村恵利美さんが詰めてくれました。

 

大洋酒造では11月11日の「鮭の日」に山廃特別純米「サケ×サケ 大洋盛」を新発売。

鮭料理と相性のいい酒とのこと。どんな味わいなのか気になりますね。

このお酒は村上市内の酒屋さんのみでの販売です。

ドライブのラストは、

話題の「鮭料理に合う酒」を販売している「酒のかどや」へ。

https://sakenokadoya.com

 

「大洋盛」「〆張鶴」、村上の2つの地酒はもちろん、県内の銘酒が店内所狭しと並んでいます。

社長の岩田孝義さん。圧巻の村上地酒コーナーの前で。

岩田さんがこの時期おすすめなのが、大洋酒造の平田州杜氏が5年前に立ち上げた

新シリーズ「無想」の辛口純米しぼりたて生原酒。

 

「このシリーズのコンセプトは『新型新潟ニュー淡麗辛口』なんです」

と岩田さん。

「新潟の食と合うのは、現在の全国的な傾向である旨口ではなく、やはり淡麗辛口。

といっても水のような酒ではなく、しっかり味があって、後味がきれい。若手の造り手が、クラシックスタイルのよさを再確認すべく、チャレンジしている酒です。年々酒質も上がっています」

さらにこちらでは、IWC(インターナショナルワインチャレンジ)日本酒部門の

最優秀賞に輝いたこともあり、全国的にもファンの多い佐賀県の「鍋島」(富久千代酒造)を多種そろえています。

県内酒と飲み比べてみるのもいいですね。

 

店内のカウンターでは、無料試飲と一部有料試飲(100円~200円)ができます。

ドライバーでない方はゆっくりと味見をして、とっておきの1本を探しましょう。

 

鮭&酒を訪ねたら、城下町村上の魅力がより深く、濃く、染みてきました。

『新潟発R』編集部 高橋真理子
『新潟発R』編集部 高橋真理子
群馬県 出身

新潟在住歴20数年。

新潟の自然、食、酒、人を取材しながら、いまだに日々感激している新潟大ファン。

『新潟発R』11号「郷土料理は心のごちそう」では、風土と人がつなぐ新潟の大切な味を紹介しています。

体験コース

DRIVING COURSE

  • 1日目
【E49】磐越自動車道 新潟中央IC

車で約50分

【E7】日本海東北自動車道 村上瀬波温泉IC

車で約10分

三面川鮭産漁協第3ふ化場

車で約5分

イヨボヤ会館

車で約5分

割烹 善蔵

車で約5分

大洋酒造 和水蔵

車で約5分

酒のかどや