妄想旅人、南雲です。妄想というと不思議に思うかもしれません。旅は誰とどんな想いで行くかによって旅先や行程、過ごし方が変わるため、毎月テーマを決め「こんな人がこんな人と一緒にドライブしている」という妄想で物語が進むシリーズを展開しています。
今回の旅人はこちら。
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旅人:三条在住、小学2年生・年長児のパパ&ママ。雪遊びがしたいというおねだりで雪遊びにいくことになった。

HPやSNSで情報を収集し、行先に選んだのは湯沢高原スキー場。湯沢ICからも近く、ロープウエイで上っていくので雪遊びが出来そうなことと、美味しいゲレ食があること、温泉もあることが決め手になった。
冬とは思えないほど快適なドライブで湯沢ICに到着した。

湯沢ICのまわりには、想像以上に雪がなかった。街を囲む山々は白く、2月に開催されるらしいアルペンスキーワールドカップの幟がたなびいていた。
ここから車で5分ほどで、湯沢の温泉街へ。 湯沢滝沢駐車場という看板のある湯沢の町営駐車場に車を停め、山麓駅に向かった。

到着するなりお兄ちゃんが「やっぱりスキーがしたい!」と言い出した。もともとスキーが好きなパパは「そうだよなあ、スキーしたいよな。」と言いながらレンタルコーナーに行って二人分のレンタルをしてきた。
標高が高いから雪があるだろう、という理由でロープウエイのある湯沢高原を選んだのだけれど、子どもたちにとってはこれが一つのアトラクションになっていたようだ。

「ねえねえ、ママ。このロープウエイものすごく大きいね。100人位乗れるかな?」両手を広げながら娘が言う。
「馬鹿だなあ。100人も乗れるわけないだろ。30人位だよ」とお兄ちゃんが続ける。
微笑みながら見ていたスタッフのお姉さんが、
「166人乗れる、世界最大級のロープウエイなのよ。」と教えてくれた。
「166人だって~。」
勝ち誇ったように、兄に向って話している。馬鹿だなと言ってしまったのに妹のが正解に近かったのでばつが悪い兄の図がなんだか可笑しかった。
頂上に近づく度にどんどん町が小さくなる。
「うわ~、すごいね、すごいね。おもちゃみたいに小さくなったよ。」
高さに怖がるわけでもなく、はしゃいでいた。そうしているうちにすぐに山頂駅に到着した。
今年は全国的に小雪で、豪雪地帯と言われている新潟でも雪が少ないが、ロープウエイで上ってきた山頂駅には雪があった。

ゲレンデに出ると雪が盛られた小さな山があり、近くには雪だるまが並んでいた。ちょうど今日は雪だるま作り体験の開催日で14時から始まるのだとか。時計を見ると12時だったのでお昼を食べてから雪遊びをすることにした。越後もち豚のとんかつや魚沼産コシヒカリが名物の展望レストランにも惹かれつつ、「薪で焼くピザ窯」が気になり、そこからすぐのイタリアンのお店「アルピナ」に入った。

「ゲレンデでこんなに本格的なピザが食べられるとは思わなかったね。」とグルメなパパもうなるほど、美味しいピザだった。パスタやスイーツまで注文し、たっぷり食べた後パパとお兄ちゃんはゲレンデに滑り降りた。

集合時間にはまだ早かったけれど、滑り台を見つけた娘は大喜びで時間まで遊んだ。

時間になったので、雪だるま作り体験の場所にいくと、雪だるまの形をした大きな型とカラフルなフェルトが用意されていた。ふたりでしっかり雪をつめてキレイな雪だるまを作った。それからフェルトにはさみをいれて目や鼻、口をつくって白い雪だるまに張り付けた。夢中になっている娘と一緒に、楽しい時間が過ぎた。

雪あそびは楽しいけれど、屋外だし雪上なのでやっぱり身体が冷える。そんなときに嬉しいのが温泉だ。このスキー場は山麓駅に日帰り温泉がある。男子チームとは湯上り後に合流することにし、温泉にゆっくり浸かった。
温泉で温まった娘のほっぺは、さっき作った雪だるまのピンクのほっぺのように可愛らしかった。

帰りの高速道路を走る車の中では、遊び疲れたふたりが寄り添いながらぐっすり眠っている。「今年は雪も少なかったけれど、想像以上に楽しい雪遊びができたね。」というと、パパが「雪はちょっと重たかったけれど、さすが雪国。山頂部分ではしっかり滑れたよ。」と喜んでいた。
「湯沢高原では、今年から100mのギャラリー付スノーエスカレーターが出来たんだって。十分な降雪があればそれも楽しめるらしいから雪がふったらまた滑りにいこうよ。今度はママも一緒に滑ろう。」と、パパが言った。運動音痴でスキーができない私は、「そうね。」と笑った。
【湯沢高原スキー場】
所在地:新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢490
電話:025-784-3326