春が待ち遠しい2月上旬。
「城下町村上 町屋の人形さま巡り」が3月1日から4月3日まで開催されることが決まった県北の城下町・村上を、人形さま巡りの下見もかねて訪ねました。

まずは駅前の観光案内所で旬の情報を教えてもらいました。
旧町人町一帯で開催される人形さま巡り。今年も40軒を超える商家などを舞台に開催されるそうです。
https://www.sake3.com/ningyousama/246
残念ながらまだ人形を飾っている店はないとのことでしたが、運がいいことに、この日は村上市の定期市「六斎市」が開催されていました。
毎月2と7の付く日(2・7・12・17・22・27 ※1月2日と7月7日は休み)に開催される朝市なので「二七(にしち)の市」と呼ばれています。

場所は村上市三之町。さっそく行ってみることに。
車を村上体育館にとめて歩きます。
市役所脇の道路に、野菜や花、魚介、加工品などの店が並んでいました。
店頭に置かれた活きのいいヤリイカにひかれて、松本鮮魚の店内へ。

六斎市の責任者をしている松本正さんは、長年遠洋漁業の船乗りを務め、引退後、母の鮮魚店を継ぎました。現在は店舗をもたず、車で移動販売をしていますが、市の日だけ店頭に新鮮な魚介や松本さん手作りの総菜などが並びます。


「昆布巻きが一番人気だよ」という松本さんの言葉が聞こえたかのように、常連さんが入ってきて「昆布巻き2つ!」と注文。
旬の魚介の刺し身や干物など、どれも酒の肴にお持ち帰りしたいものばかり。
悩んだ末に、ヤナギガレイの干物と昆布巻きを購入しました。次回はクーラーボックス持参で来ます!
松本さんによれば六斎市は朝7時頃から12時頃が最も多く店が並ぶとのこと。早起きして出かけましょう。

こちらの菅原野菜店さんでは神林地区の豆や手作りの漬け物などを販売。
友人同士でこの市に出店しているそうです。こういうアットホームなお店に出会えるのも、定期市のよいところ。

「地もぐり豆」は落花生のこと。この量でこのお値段にびっくり!

市役所には北京五輪で金メダルに輝いた平野歩夢君と、五輪初参加の弟・海祝君をたたえる横断幕が掲げられていました。
定期市をたっぷり楽しんだら、車はそのまま体育館にとめて、城下町のメインストリート上町通りから大町、小町通りを歩きます。
この通りは2021年10月24日に、「越後村上町屋通り」としてお披露目され、今後城下町の町屋を代表するエリアとして広くPRすることに。
約600mの通りには老舗の酒屋さんや鮭加工品店、和菓子店など、歴史ある町屋造りの商家が並びます。人形さま巡りに参加する店も多く、楽しみです。

上町通り。左手の物見櫓は田村酒店のシンボル。
二七の市で肴を買ったので、土産用の地酒も買わねば!と、1914(大正14)年創業の田村酒店へ。
城下町村上で愛される2つの酒蔵、宮尾酒造の「〆張鶴」と、大洋酒造の「大洋盛」の定番から季節限定までがずらりと並びます。
それぞれのおすすめを紹介していただきました。

「〆張鶴」は酒造りのシーズンならではの「純米吟醸生原酒」と、地元限定販売の「お城山」。「大洋盛」は特約店限定販売の「北翔 うすにごり本生」と、やはり地元限定の「紫雲」。
田村酒店も3月の人形さま巡りに参加予定です。
鮭加工品の老舗「千年鮭きっかわ」は町屋内を自由に見学できます。
https://www.sake3.com/spot/126
塩引き鮭が吊るされる景観は何度見ても圧巻です。


「千年鮭きっかわ」の過去の人形展示。今年はどのような展示になるのでしょう。

同じ大町通にある、こちらも老舗鮭加工品店の「越後村上うおや」では、2020年に本店向かいに「塩引館」をオープン。塩引き鮭の一本ものや切り身、女将が手作りする郷土料理の飯(い)ずしなどを販売しています。

隣接する「鮭こうば」では、吊るされている鮭の中から好みの1本を選んで購入することもできます。
こちらも人形さま巡りに参加予定です。
町屋通りの散策でおなかがすいたら、村上の鮭か、村上牛か。
迷った末、今回は村上牛をいただくことに。


村上牛レアステーキ丼(並)1950円(税込)。肉のおいしさとともに、岩船米のおいしさにも感動!
次は「城下町村上 町屋の人形さま巡り」開催中に、春を感じながら町屋をそぞろ歩いてみたいですね。

写真は塩町の益田甚兵衛酒店の過去の人形展示。
ドライブの締めくくりは、瀬波温泉近くにある、平野歩夢君ら東京五輪のスケートボード選手が事前合宿をしたことでも知られる村上市スケートパークを見学。
https://www.city.murakami.lg.jp/soshiki/79/murakamishiskatepark.html

未来の歩夢君を目指す子どもたちが熱心に練習をしていました。それにしても素晴らしい施設。県内にこのような施設があることは誇らしいですね。
県外ナンバーも多く、これからますます注目のスポットになっていきそうです。
町屋観光とセットで、ぜひ訪ねてみてください。