妄想旅人、南雲です。妄想?と不思議に思うかもしれません。旅は誰とどんな想いで行くかによって行程、選ぶ店、過ごし方が変わってきます。「こんな人がこんな人と一緒に、こういった想いでドライブしている」というイメージで妄想シリーズを展開しております。
それでは妄想ドライブ旅、スタート。今回の旅人はこちら。
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旅人:新潟市で一人暮らしをしている27歳女性 遥。長岡の実家に立ち寄った際にふとしたきっかけで母と妙高へドライブすることに。
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遥「ただいま~」。GWも帰らなったので久しぶりの我が家。
日曜日11時頃なのにぶつぶつ言いながら居間でおにぎりを頬張っている母。
遥「あれ、お母さんどうしたの」
母「今日ね、妙高にハイキングにお友達と行く予定だったのよ。楽しみにして張り切ってお弁当作ったのにドタキャンなのよ」
遥「あら、かわいそ。妙高なら高速で行けばすぐだから行ってみる?」
GWも母の日も何もしなかったのでせめてもの親孝行と思い申しでると母は嬉しそうに「ほんと?行く行く。」と言って準備をし始めた。父は午後から会合らしく母と二人で妙高高原へ向かう。

母「まずは、観光案内所で現地の情報ゲットしなきゃね」
遥「今はスマホで何でも調べられるけど、まあいっか」
母「見てみて。妙高発酵ジェラートだって。うわ~珍しい。かんずり味食べよう」

遥「長岡もそうだけど、上越も発酵文化が進んでいるもんね。かんずりはよく食べるけどアイスにするとは驚いた。」アイスを食べた後、観光案内所でおすすめされた「いもり池」へ向かう。

母「うわ~、海外リゾートみたいじゃない。水芭蕉もキレイ。家から1時間半でこの景色はすごくない?」

元気よく手を振って遊歩道をお散歩し始めた母。ハイキングに行くといっていた割に少女趣味の母はフレアロングスカートをはいている。まあ、スニーカーなだけよいか。

私は4月にオープンしたばかりのビジターセンターが気になったけれど、とりあえず母を追いかけた。
楽しく遊歩道を1周してきた母は、「汗かいちゃった。ちょっと建物の中に入ろう」と言って颯爽とビジターセンターに入っていった。
ビジターセンターにはカフェやノースフェイスのショップ、この地域の生態系や地理などがわかる妙高戸隠連山国立公園の展示室などがある。プロジェクションマッピングもあってジオラマと連動していて家族連れにも楽しめそうだ。アクリルに閉じ込めたカラフルな蝶や花がキレイだった。

併設のカフェでは、妙高で焙煎しているという珈琲豆を出していて浅いりと深いりが選べるのだとか。母はコクのある深入りを選びアフォガードを注文した。店内でも飲めるのだがやっぱりガラス越しじゃなくて春風を感じながら絶景を楽しみたいといもり池のほとりのカフェテーブルへ向かう。

遥「あれ、お母さん。さっきジェラート食べてなかった?」
母「いや、別腹でしょ」
遥「って別腹いくつあるのよ、だから太るんだよ」
母「いいじゃないの、お散歩したんだし」
たわいもない会話をしてから、次の目的地へ向かう。

苗名滝は、妙高を代表する観光スポットだ。特に春は雪解け水で水量が多く豪快なのだそう。最初の吊り橋を渡っただけでも期待値が上がる。水しぶきは顔まで届いて真夏日の日差しで火照った肌を濡らした。
その後、ユキツバキや小川、原生林のような豪快な木々を横目に歩いて15分ほどで滝に到着した。

美しい柱状節理の岩肌から豪快に落ちる滝は落差55mなのだとか。こんなにダイナミックな滝つぼの近くまで行けるのも嬉しい。
母「しかし、凄いわね~。これはすごい。温度も急に変わったし」
遥「あまり近くまで行って足を滑らせても行けないからその辺で。マイナスイオンって感じ?気持ちいいね。」
母「今日、連れて来てもらって良かったわ。そろそろお父さんにお土産買って帰ろうか」
遥「うん、じゃあすごく広いらしいから道の駅あらいに寄っていこう」

母「山の幸ばかりかと思ったら鮮魚センターもあるのね。高原リゾートに遊びに行ったのに帰りに蟹買えるって新潟ってやっぱりいいよね」
遥「海も山も楽しめたね、しかも半日で。これだからニイガタドライブはやめられない!」